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日本人に生まれ蕎麦を喰う幸せを感じさせてくれた大久保氏。そう、そこはまるで教室。蕎麦大学の講義、蕎麦科の教授がそこにいたのであった!信じられない位に有意義な蕎麦講座を2時間受けさせてくれた大久保氏に感謝。
ここは美味い、と周りの蕎麦好きに聞いていたので、念願叶い、楽しみにして訪店。所用で日本海に出かけた際、名古屋への帰り道に寄りました。
念のため、営業確認で、おおくぼに電話。
「えーと、今から向かいますが、今日は営業していますか?」
「お客さん、来ねえし、暑いから、閉めようかと思っていたけど、来るなら、開けとくよ」
あぶねえ、あぶねえ、電話しておいてよかった、と安堵して向かう。
※こだわりでやってる個人店なんかは、極力電話してから行きましょう!
この二階建ての建物の一階部分がお店。
背後は森。
7月の非常に暑い日、空はピーカン。
ここに小さな看板が、営業中の札がガラス越しに見えます。
店主は二階に住んでいるのでしょうか。
建物の向かって左サイドから店に入ります。
採光の弱い入口を通り、店に入ると大久保氏が仁王立ちで立ってて、
「遅いよー」
「すいません、下道をのんびり、来たんで」(笑)
「来ないかと思ったよ」
電話で告げた時間より20分程遅れて登場したので、心配かけてしまいました(笑)
すいません、すいません、などと恐縮しながら、世間話からいつの間にか蕎麦談義となり、
いわゆる、越前おろしそばは歴史的な背景など一切なく、かってにブランド化したもので、嘘っぱち、みたいな非常に辛口の話や、
このようなカタログとか新聞の切り抜きなんかも見せてくれて、福井だけでなく他府県の蕎麦の歴史なんかもレクチャー。
5、6分してから、
「そうだ、蕎麦何にする?全部食べてみる?」
みたいな感じで、こちらは全部終始お任せ。
非常に少量の薬味のネギ。
濃い色をしたつゆ。
メニュー短冊。いなか、しらゆき、せいろ。
大久保氏のお任せで、全部頂くことに。
まずは、しらゆき、何も付けずに…
このしらゆきが凄い、本当に凄い、物凄くきれいで、宝石みたいな色艶。見事な蕎麦です。
「これ、凄くきれいで美味いっすね」と告げると
昭和天皇はしらゆきしか食べなかったんだよ、と。
超極細だけど噛みごたえはしっかりある、ほのかに甘い香りもする。
一番、最初にいきなりやられました(笑)
次は、いなか
これが又、うまい。しらゆきはほんと繊細でいたわって食べないといけないような、透明感、緊張がありましたが、いなかはもっとラフに口に出来るかんじで、
いろいろ店主の大久保氏に感想を述べると、
「伸びるから、すぐ喰って」
口の中で、ぼわっと暴れる感じのあるいなか、これも最高!
ラストの、せいろ
「せいろは汁を付けて食べて」と大久保氏
ここではじめてつけ汁を付ける。
この汁がまた、辛口で美味い。高い醤油使ってるよ、との事。
「もっと、背筋伸ばして姿勢よく食べてよ」
「麺で輪ゴムみたいに輪を作ってその下の部分に汁を乗っけて食べてね、あんた、付け過ぎ」
ダメ出し、されっぱなしで食す(笑)
店の奥にはぐいのみが並ぶ
おろし蕎麦で有名な、某有名店はこのつゆ使ってんだよ、とおっしゃってましたが、真偽のほどはいかに…
ラベルには「すがきや」の文字が(笑)
蕎麦湯もおいしく全部頂きます。エアコンの掛かっていなかった店内、帰る頃には汗だくで(笑)蕎麦と格闘したような。とにかく、凄い店です!ハイ!!
レコメンドメニュー/
3種類(しらゆき、いなか、せいろ)をハーフで
一種なら間違いなく、しらゆき!
蕎麦處おおくぼ
福井県西谷町22-11
TEL 0776-35-7676
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